むくり 個展「amigurumi&wardrobe」
会 期:2022年3月31日(木) - 2022年4月12日(火)
時 間:12時-20時
休 廊:水
場 所:にじ画廊
展覧会URL:
好きな言葉に "Over-planning kills magic." というのがあります。古本を購入したときに袋に書いてもらった言葉で、これも偶然の出会いです。ひとり旅が好きなのも、急な思いつきによる計画変更を即実行したいから、というのがあり、がっちがちに計画して遂行するだけでは奇跡は起こらないよなぁという思いがあります。こちらの展覧会「amigurumi&wardrobe」も偶然出会ったものでした。いやー、わくわくします。
世界観すごい。
むくりさんは手芸だけでなく、イラスト、アクセサリー制作と幅広く活躍されていて、展示を拝見した後に知ったことですが、福島県南会津町のゆるキャラ観光大使「んだべぇ」の生みの親でもあります。本展では、あみぐるみを中心にキャップやベスト、スウェットなどの服飾雑貨も豊富に展示されていました。
大量のあみぐるみは、今回の展示用に年明けから制作された、とのこと。会場の広さに対してどのくらいの作品量が必要か不安に思うところもあった、とのことで色々と準備されたそうですが、制作期間3ヶ月でこの量、、、すごい。
アジアのマーケットの雰囲気が好きというむくりさん。作品やディスプレイの所々にアジアンテイストが散りばめられています。
むくりさんが10年以上前から制作されている「ぎょーざ」もありました。
すごい世界観 (2回目) 。
本当に色々な種類、たくさんの作品で溢れていて「むくりマーケット」という世界に迷いこんだようでした。
手芸作品を美術史的な観点から位置付けるとしたら「アナザーエナジー展」や「フェミニズムズ」などジェンダーからのアプローチ、やや炎上気味の「おかんアート」等から論ずることも可能かもしれませんが、私個人の本展の感想は、現代の感覚から来る楽しさ、かっこよさ、というものに、より焦点を当てたもの、としたいです。
アーツ・アンド・クラフツ運動が年月をかけて磨かれた手仕事の良さに立ち返ることや芸術を生活の中に取り入れることなどを主張したのであれば、現代の手芸アートは手仕事の温もりや作品のおもしろさ、楽しさを生活の中に取り入れようというムーブメントなのかもしれません。これらの作品には「おかん」感はないし、楽しさで溢れているし、肩肘張らずに人々の中に受け入れられることを良しとするスタイルが「かっこいい」と、そう思います。ゆるきゃら「んだべぇ」の生みの親、というすごい実績もある方なのに、むくりさんは本当にフレンドリーで、とても楽しそうに作品を紹介してくださいました。
日々の生活に奇跡が入り込む余白を。心を楽しませに、ぜひ足を運んでみてください。
展示風景画像:むくり 個展「amigurumi&wardrobe」
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