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【おすすめ BOOK】Paris Living Rooms

 

Paris Living Rooms

Dominique Nabokov

 

復刻版

Apartamento Publishing S.L.

2021年

 


 

アート作品を買おう、そして飾ろう、なんて無責任におすすめする私ですが、だからこそ、なのか、他の人の部屋に飾られたアートが気になります。アートだけじゃなく、他の人の部屋って気になりませんか? インスタにあがっているインテリアとか、ついつい見まくってしまいます。

 

ドミニク・ナバコフ は他人の部屋を撮る時、演出もせず特殊な照明も用いません。事前に片付けれられちゃうのはイヤだけれども説得するのが難しい、って書いてありました。すでに廃番になっていた Polaroid Colorgraph 691 が良くて、ちょっとずれた色調、技術的に不完全な感じが、軽いベールに包まれたような寂びを写真に与えて、それが写真の表現と今の現実との間に詩的な距離を作り出す、そう語ります。現在とはもちろん違う時間、そこに流れる空気感、、、それは、、、かつて、、、あった、、、》、、、部屋の主人のゴーストを感じてしまうような写真、、、ロラン・バルトの『明るい部屋』を思い出しました。

→参考記事:【おすすめ BOOK】明るい部屋 写真についての覚書

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本書『Paris Living Rooms』に載っている写真は今の感覚の「映え」ではないんです。本当に盗み見したような、犯罪のような感じも受ける、と評されています。本書には、ドミニク・ナバコフ本人と、インテリアデザイナーのアンドレ・プットマンによるテキストが載っていますが、幸いフランス語でなく英語なのでぜひ一読をおすすめします。

 

 

 

この Living Roomsシリーズは、1995年に「New Yorker」誌にフォトエッセイとして掲載されていたものがきっかけで始まりました。ニューヨークに住む著名人 (スーザン・ソンタグ、ルイーズ・ブルジョワ、アレン・ギンズバーグ等) のリビングルームのポートレイト (彼女はこのプロジェクトを部屋主のポートレイトであり、その時代の都市や、間接的には自分自身のポートレイトでもある、としています) が誌面に載った時、思わぬ反響を呼んだと言います。日本の出版社がこのシリーズを本にしないか? と持ちかけますが、残念ながらその企画は頓挫してしまったようです。しかし、そのアイデアはドミニクの頭の中に残り (本にするアイデアが日本人からもたらされたというのは何か嬉しい) 、1998年に『New York Living Rooms』が ABRAMS より刊行、第2弾として2002年に『Paris Living Rooms』が Assouline から刊行されました。『BERLIN Living Rooms』を加えて3部作となり、それらは 2021年に復刻版として Apartamento によって再販されます。

 

この復刻版『Paris Living Rooms』にはイヴ・サン=ローランやナン・ゴールディン、テキストを寄せているアンドレ・プットマンの部屋等が載っています。

 

それぞれ、全然違う部屋で興味深い、、、。そしてアートの飾り方にどうしても注目しちゃう。

 

 

 

 

3部作のうちなぜ『Paris Living Rooms』なのか、というと、表紙のブルーが素敵だったから、みたいな何でもない理由なんですが、ドミニクはこの3都市の一般的な感じ方をこう言っています。

 

「ニューヨークでは何でもあり、パリではいまだにブルジョワが支配し、ベルリンは発展中」

https://www.apartamentomagazine.com/stories/living-rooms/

 

他の2冊もぜひ手に入れたいと思っていますが、とりあえずはブルジョワの覗き見を存分に楽しみたいと思います。

 

 

 


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