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PAGIC Gallery

 

PAGIC Gallery

 

東京都渋谷区初台1丁目36−1

HP : https://pagicgallery.com/

 (オンラインでの作品販売:)

 

IG:@pagicgallery


 

PAGIC Gallery は金子夏季さんが代表を務める、2021年10月にオープンしたギャラリーです。お姉さんのカネコサヤカさんと二人で運営されています。PAGICはペイジックと読み、展覧会の際に特別な意味を持たせずニュートラルになるように、ギャラリーの名前はあえて意味のないものをつけたそうです。

 

京王線の初台駅から徒歩1分という好立地のギャラリーは、金子さんの曽祖父の時代から営まれてきた店舗の倉庫部分を改修して誕生しました。商店街に面した店舗は洋服屋、電気屋と変遷を遂げ、表通りから奥に入った倉庫側は現代アートギャラリーとして生まれ変わった、なんて、素敵な物語を感じさせる場所です。

 

展示風景画像:新正春 個展

「肌が触れ合う際に発生する斥力について」

エントランスの壁は落ち着いた深緑とグレーに塗り分けられ、築90年の日本家屋を感じさせるドアの木の深みと調和しています。

 

中の展示スペースの中央に見えるのは海外旅行が大好きな御祖父様の、昔の頑丈でおしゃれなトランク。幼い頃の脳性麻痺で車椅子生活を強いられることとなった御祖父様ですが、行動的で世界中を飛び回ったそうです。岩間吾郎のペンネームで執筆をされていて、90歳を超えた現在もボランティアさんの力を借りて週2日ほど執筆活動をされているたいへん活動的な方だとか。


入口の道路と高低差があるのですが、バリアフリーになっています。

 

ほじょ犬、可です。


 

ディレクター、キュレーターを務める金子夏季さんは旧京都造形芸術大学芸術学部卒業、在学中に椿昇・宮島達夫両氏の監修する現代アートプロジェクト「世界アーティストサミット FORCEプロジェクト」メンバーに選抜、卒業後はhpgrp GALLERYにて海外アーティストとの企画進行やアレンジメント、2016年より大阪のラジオ局FM802/FM COCOLOのアート部門に所属、展覧会のキュレーション、アートイベントの企画などを手がけられました。カネコサヤカさんもグラフィックデザインをされており、この初台のご実家をどうしていくか考えるタイミングで、アートに造詣が深いお二人の方向性が一致し、設立に至ったそう。

 

経歴もHPもしっかりされていますが、金子夏季さんもカネコサヤカさんも気さくでお話ししやすく、とても入りやすいギャラリーです。下町の商店街のギャラリー、それでいて、ニューヨーク、東京、京都等の最旬のアーティストたちを紹介してくれます。2021年12月6日放送の、渋谷のラジオ お店に行こう!に出演された際には、「渋谷の中心に持って行っても恥ずかしくないものを (紹介している)」、という言葉が印象的でした。

 

ラジオのアーカイブはこちら↓

2021年12月6日放送 渋谷のラジオ 渋谷商店部 お店に行こう!本町・初台ブロック

https://note.com/shiburadi/n/n7ef118af38c4

 

柿落としの展覧会はニューヨークを拠点に活動するTaezoo Park(テズ・パク)さん。その後、新正春さん、hinさん、星谷モモさんと、当サイトでもレビューをさせていただいた展覧会が続きます。日本だけでなく世界に通用する作家さんが多く、どの展示も、視覚的魅力はもちろんのこと、制作の経緯やコンセプトも興味深いものでした。

 

 

展示風景画像:新正春 個展「肌が触れ合う際に発生する斥力について」PAGIC Gallery 2021


新さんは「⻤⼤名」(⻤頭健吾・⼤庭⼤介・名和晃平)が紹介する新進の作家として、2021年12月29日 - 2022年1月12日に銀座蔦屋書店で開催された企画展「Up_02」にも作品を発表されています。

展示風景画像:hin solo exhibition “Deep Paper” PAGIC Gallery 2021

hinさんは2022年1月15日 - 1月30日にLKIF GALLERYで自身韓国初となる個展 ”VIRTUAL SPLAY” を開催。

展示風景画像:星谷モモ 個展 「lit」PAGIC Gallery 2022


UNKNOWN ASIA EXTRA 2021にも選出され、大阪を拠点に活動する星谷さん。PAGIC Galleryの展示が東京初個展。

 

温かみのある外観と金子さん姉妹の親しみやすい雰囲気から、心理的にもバリアフリーのギャラリーですが、作品やアーティストに対する愛もビシビシ感じられ、細部にわたる解説、作家の日常が感じられるエピソードなど、お話しする度に理解を深めることができます。ご先祖様から続く場所を自分たちに合った形で受け継いだことが、温かみと斬新さという、なかなか融合しにくい要素を自然な形で併せ持っている理由でしょうか。

 

敷居は低く、奥は深い。アート好きもこれから好きになる予定の方も、ぜひ訪れてみてください。

 

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展示風景画像:

新正春 個展「肌が触れ合う際に発生する斥力について」



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